令和8年度税制改正大綱により、18歳未満の子ども名義で使える新しいNISA「こどもNISA」が2027年1月にスタートする見込みです。「教育資金の準備に使えるのか」「今のジュニアNISAとは何が違うのか」など、ご相談をいただくことが増えてきました。この記事では制度の骨子と、家族で活用する際に押さえておきたい注意点を整理します。
1. こどもNISAの概要
| 項目 | 内容 |
| 開始時期 | 2027年1月1日(予定) |
| 対象者 | 18歳未満(現行NISAの年齢要件を撤廃する形で新設) |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 対象商品 | つみたて投資枠と同じ基準の商品のみ(一般NISA相当の商品は対象外) |
| 投資方法 | 定時・定額の積立のみ(一括投資は不可) |
現行の新NISAは18歳以上が対象ですが、こどもNISAはこの年齢制限を撤廃し、0歳から非課税で積立投資ができる枠組みです。年間60万円・累計600万円という非課税枠は、成年のつみたて投資枠(年間120万円)よりやや小さめに設定されています。
2. 旧ジュニアNISAとの違い
2016年に始まった旧ジュニアNISAは2023年で新規投資が終了しており、現在は払出し制限のみが撤廃された状態です。こどもNISAはこれに代わる「令和版」の子ども向け非課税投資制度と位置づけられます。最大の違いは、旧ジュニアNISAが一般NISA相当の商品も対象だったのに対し、こどもNISAはつみたて投資枠の対象商品に限定され、購入方法も積立のみに絞られている点です。
18歳到達時の扱い
保有資産は自動的に成年のNISAのつみたて投資枠へ移行される見込みです。口座を作り直す手続きは不要とされています。
3. お金を引き出せるのはどんな時か
教育資金の準備先として検討するうえで最も重要なのが払出しのルールです。こどもNISAは原則として、非課税での譲渡益等の払出しができません。「大学の入学金が必要になったのですぐ引き出す」といった自由な使い方は想定されていない点に注意が必要です。
| 時期 | 払出しが認められるケース |
| 中学入学前 | 災害等による家屋被害時など限定的なケースのみ |
| 中学入学年以降 | 口座名義人である子ども本人の教育費・生活費のための払出しも認められる見込み(税務署の確認書など所定の手続きが必要) |
※払出し要件の詳細な手続きは今後の省令等で確定します。本記事の内容は2026年9月時点で公表されている情報に基づくものです。最新情報は金融庁の発表をご確認ください。
4. 教育資金準備での位置づけ
学資保険や財形貯蓄と比べると、こどもNISAは払出し制限が強い代わりに、非課税での運用効果が期待できるという特徴があります。一方で、「必要なタイミングで確実に引き出したい」という教育資金の性質とは相性が難しい面もあります。実務上は、以下のような役割分担で考えるご家庭が多いと想定されます。
- 入学金・授業料など「確実に必要な時期が決まっているお金」は学資保険や預貯金で準備する
- 長期で積み立て、進学時期が後ろ倒しになっても問題ない「余裕資金」の部分をこどもNISAで運用する
- 成年後はそのまま子ども自身の資産形成のスタート地点として引き継ぐ
「教育費の全額をこどもNISAで賄う」のではなく、既存の準備手段と組み合わせて設計することが現実的です。
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5. よくある質問
Q. こどもNISAはいつから始まりますか?
A. 令和8年度税制改正大綱に基づき、2027年1月1日から開始される予定です。現行NISAの年齢制限(18歳以上)を撤廃する形で、18歳未満を対象とした非課税投資の枠組みが新設されます。
Q. こどもNISAの投資枠はいくらですか?
A. 年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円です。対象商品はつみたて投資枠と同じ基準の商品に限られ、購入方法も定時・定額の積立に限定されます(一括投資はできません)。
Q. こどもNISAのお金はいつでも引き出せますか?
A. 原則として、非課税での譲渡益等の払出しはできません。中学入学前は災害等による家屋被害時のみ、中学入学年以降は口座名義人である子ども本人の教育費・生活費のための払出しが認められますが、税務署の確認書など所定の手続きが必要です。
Q. 子どもが18歳になったらこどもNISAはどうなりますか?
A. 18歳に達すると、保有資産は自動的に成年のNISAのつみたて投資枠へ移行される見込みです。口座を作り直す手続きは不要とされています。
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出典:金融庁「令和8年度税制改正について」/大和総研「こどもNISA(仮称)の制度概要」
本記事は2026年9月21日時点で公表されている税制改正大綱の内容をもとに作成した一般的な情報提供であり、特定の金融商品の勧誘を目的とするものではありません。今後、国会審議や省令等により制度の詳細が変更される可能性があります。最新情報は金融庁の発表をご確認ください。(執筆:株式会社アールラボ)