2026年10月のフラット35(21〜35年)の最低金利は年3.830%で、2017年10月の現行制度開始以降の最高を更新しました。変動金利は、日銀が9月18日に政策金利を年1.25%程度へ引き上げたことを受け、各行が基準金利の見直しを発表しています。借入中の方は「自分のローンの見直し日」を、これから借りる方は「固定との返済額の差」を、まず確認してください。
1. 2026年10月の住宅ローン金利の動き
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| フラット35 (21〜35年・融資率9割以下) | 最低金利 年3.830%(前月比+0.37%)。2017年10月以降で最高 |
| フラット20 (20年以下・融資率9割以下) | 最低金利 年3.510% |
| 日銀の政策金利 | 2026年9月18日、年1.0%程度から年1.25%程度へ引き上げ |
| 三菱UFJ銀行の 変動金利 | 9月18日の短期プライムレート引き上げを受け、2026年12月1日に基準金利を見直し |
| PayPay銀行の 住宅ローン基準金利 | 2026年10月1日から 年3.280% → 年3.530% |
固定金利は長期金利の、変動金利は政策金利や短期プライムレートの影響を受けます。今回は両方が同時に上がっているため、「固定に逃げれば安い」という状況でもなくなっています。
2. すでに変動金利で借りている方:返済額はいつ変わる?
金利の見直し日と、返済額に反映される月は金融機関ごとに違います。三菱UFJ銀行の例では次のとおりです。
| 金利の種類 | 見直しの基準日 | 返済への反映 |
|---|---|---|
| 変動金利(毎月型) | 2026年12月1日 | 2027年2月の返済分から |
| 変動金利(年2回型) | 2027年4月1日 | 2027年7月の返済分から |
ただし、元利均等返済で「5年ルール」があるローンは、金利が上がってもすぐには毎月の返済額が変わりません。返済額は5年ごとに見直され、見直し時も直前の125%までに抑えられます(125%ルール)。そのあいだは、返済額のうち利息の割合が増え、元金の減りが遅くなります。元金均等返済には5年ルール・125%ルールはありません。
金利が0.25%ずつ上がった場合の毎月返済額の目安です(残高3,000万円・残り30年・元利均等返済)。
| 適用金利 | 毎月返済額 | 差(月) |
|---|---|---|
| 年0.95% | 約95,804円 | ― |
| 年1.20% | 約99,273円 | 約+3,469円 |
| 年1.45% | 約102,818円 | 約+7,014円 |
※金利の水準は試算のための仮定です。実際の適用金利は、基準金利から契約時の引下げ幅を差し引いて決まります。5年ルールがある場合、返済額の変化はこの表より遅れて、また緩やかに表れます。
📖 住宅ローン本格シミュレーター:金利変動・5年ルール・125%ルールを月単位で試算 →3. これから借りる方:固定と変動の返済額の差
借入3,500万円・35年・元利均等返済で、フラット35の9月と10月の最低金利、変動金利(仮に年1.2%)を比べると次のとおりです。
| 金利 | 毎月返済額 | 総返済額 |
|---|---|---|
| フラット35 9月 年3.46% | 約143,842円 | 約6,041万円 |
| フラット35 10月 年3.83% | 約151,423円 | 約6,360万円 |
| 変動金利(仮定) 年1.2%・金利が変わらない場合 | 約102,096円 | ― |
フラット35の金利が1か月で0.37%上がったことで、同じ借入でも毎月約7,581円、総返済額で約318万円の差が出ます。変動金利との毎月の差は約49,327円です。この差を「金利が上がらない安心の代金」と見るか、「変動のまま繰上返済に回せるお金」と見るかが、選び方の分かれ目です。
📖 関連コラム:変動金利の5年ルール・125%ルールとは?上昇時の返済額を試算 → 📖 関連コラム:日銀利上げで政策金利1.25%に。変動金利ローンへの影響 →4. 今月確認しておきたいこと
- 借入中の方:契約中の金融機関の「ご返済のお知らせ」と公式発表で、次の見直し日と、5年ルール・125%ルールの有無を確認する。
- 借入中の方:金利がさらに0.5〜1%上がった場合の毎月返済額を試算し、家計の余力と照らし合わせる。
- これから借りる方:固定と変動の毎月返済額の差を出し、その差額を毎月貯蓄や繰上返済に回せるかを考える。
- フラット35を検討中の方:適用金利は「融資実行月」の金利です。申込月ではない点に注意してください。
5. よくある質問
A. 借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下の最低金利は年3.830%です。前月から0.37%上がり、現行制度になった2017年10月以降で最も高い水準です。
A. 金融機関ごとに異なります。たとえば三菱UFJ銀行は2026年12月1日に変動金利の基準金利を見直すと発表しており、借入中の方(毎月型)は2027年2月の返済分から新しい金利が反映されます。
A. 5年ルールがある元利均等返済のローンでは、金利が上がっても返済額は5年ごとの見直しまで変わらず、見直し時も直前の125%までに抑えられます。ただし利息の割合が増えて元金の減りが遅くなるため、負担が消えるわけではありません。
A. 一概には言えません。固定金利は返済額が変わらない安心と引き換えに、当初の返済額が大きくなります。金利が上がったときに家計が耐えられるかを試算したうえで選ぶのがおすすめです。
「借り換えたほうがいい?」「固定と変動、うちならどっち?」——金利上昇局面の住宅ローンの判断は、名古屋のFP会社アールラボの住宅資金相談をご利用ください。
相談を出典:住宅金融支援機構「【フラット35】借入金利」/三菱UFJ銀行「住宅ローン(変動金利)の基準金利の見直しについて」/PayPay銀行「住宅ローン基準金利の変更について」/日本銀行「金融政策に関する決定事項等(2026年)」
本記事は2026年10月11日時点で公表されている情報をもとに作成した一般的な情報提供であり、特定の金融商品の勧誘を目的とするものではありません。各金融機関の金利・見直し時期は変わり得ます。最新情報は契約中・検討中の金融機関に直接ご確認ください。(執筆:株式会社アールラボ)