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住宅ローンの125%ルール(1.25倍ルール)とは?
計算式と具体例をFPが徹底解説

「返済額は1.25倍までしか増えない」——その理解、半分だけ正解です。計算式と落とし穴を正しく知っておきましょう。(2026年9月公開・株式会社アールラボ)

変動金利型の住宅ローンを調べていると、必ずと言っていいほど出てくるのが「125%ルール」(1.25倍ルール)です。「金利が上がっても返済額は1.25倍までしか増えないから安心」と説明されることが多いのですが、これは半分正しく、半分は誤解です。この記事では125%ルールの計算式・具体例・誤解されやすいポイントを整理して解説します。

1. 125%ルール(1.25倍ルール)とは何か——結論から

125%ルールとは、変動金利の住宅ローンで5年ごとの返済額見直し時、新しい毎月返済額を「直前の返済額の125%(1.25倍)まで」制限する仕組みです。金利は年2回見直されますが、実際に「毎月払う金額」が変わるのは原則5年に1回だけ、しかもその上げ幅にも上限があるという2段構えの緩和措置です。

5年ルールと125%ルールの関係
5年ルール=「5年間は返済額を据え置く」仕組み
125%ルール=「5年後に見直すときの上げ幅を125%までに抑える」仕組み
この2つはセットで語られることが多く、混同されやすいので注意しましょう。

2. 計算の仕組みを数式で理解する

新しい毎月返済額の上限は、次の式で求められます。

項目内容
計算式新返済額の上限 = 直前の毎月返済額 × 1.25
例:直前が月10万円の場合10万円 × 1.25 = 12.5万円(これが上限)
例:直前が月12万円の場合12万円 × 1.25 = 15万円(これが上限)

重要なのは、金利がどれだけ大きく上がっても「本来計算上必要な返済額」がこの上限を超える場合、超えた分はすぐには請求されず、後述する「未払利息」として先送りされる点です。

3. 具体例:返済額はこう変わる

残高3,000万円・残期間30年・当初金利0.5%で借りたケースを例に、5年後の見直しで金利が急上昇した場合のイメージを試算します。

ケース本来必要な返済額(計算上)125%ルール適用後の実際の返済額差額の扱い
金利が0.5%→1.0%に上昇約96,500円約96,500円(125%未満なのでそのまま)先送りなし
金利が0.5%→2.5%に急上昇約119,700円約112,300円(89,800円×1.25)差額は未払利息の可能性

※概算です。実際の上限額・未払利息の発生有無は金融機関の計算方式・元金残高・金利変動幅により異なります。契約中の金融機関に個別の試算をご確認ください。

4. 誤解されやすいポイント

誤解①:「返済額はずっと1.25倍までしか増えない」

正しくは「1回の見直しでの上げ幅が125%まで」です。金利上昇が何年も続けば、5年後・10年後・15年後と見直しのたびに125%ずつ増える可能性があり、長期的には返済額が大きく積み上がることもあります。

誤解②:「抑えられた分の利息は免除される」

免除ではありません。元金の減りが遅くなるか、場合によっては未払利息として積み上がり、最終回や完済時にまとめて精算が必要になることがあります。「負担が消える」のではなく「負担が後ろにずれる」だけと理解しておきましょう。

誤解③:「すべての変動金利ローンに適用される」

一部のネット銀行やフラット35の一部商品などでは125%ルールを採用していませんこの場合、金利上昇が半年ごとにそのまま返済額に反映されるため、むしろ早い段階で負担増を実感しやすい反面、未払利息のリスクは小さくなります。

5. 【2026年9月更新】政策金利1.25%時代に125%ルールはどう働くか

2026年9月18日、日本銀行は政策金利を1995年以来31年ぶりとなる年1.25%程度まで引き上げました。2024年3月のマイナス金利解除以降では最短間隔での利上げとなり、変動金利の基準金利も今後複数回見直される可能性が出てきています。

125%ルールがあるローンでは、こうした局面でも返済額が急に跳ね上がることはありませんが、「据え置かれている間に利息負担は着実に増えている」ことを忘れてはいけません。特に直近数年で低金利のまま借入額を大きくした方ほど、未払利息のリスクを意識しておく必要があります。

※政策金利や各行の基準金利は今後も変わり得ます。ご自身の借入先の最新の適用金利・125%ルールの有無は、契約中の金融機関に直接ご確認ください。

6. 125%ルールに頼りすぎないための対策

対策①:自分のローンに125%ルールがあるか確認する

契約書(金銭消費貸借契約書)または金融機関のウェブサイトで、5年ルール・125%ルールの有無を確認しましょう。

対策②:「本来の返済額」を試算しておく

125%ルールで実際に払う金額だけでなく、ルールがなければいくら払うことになるかを把握しておくと、未払利息のリスクを感覚的につかめます。

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対策③:繰上返済の資金を準備しておく

未払利息が発生する前に、繰上返済で元金を減らしておくことでリスクを下げられます。

対策④:固定金利への借り換えも選択肢に入れる

未払利息のリスクをそもそも避けたい場合は、固定金利への借り換えも比較検討の対象になります。

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7. よくある質問

Q. 125%ルール(1.25倍ルール)とは何ですか?

A. 変動金利の住宅ローンで5年ごとに返済額を見直す際、新しい返済額を直前の返済額の125%(1.25倍)までに制限する仕組みです。金利が急上昇しても毎月の返済額が一気に増えないようにする緩和措置です。

Q. 125%ルールがあれば返済額は125%までしか増えませんか?

A. 1回の見直しでの上限が125%というだけで、5年後の次の見直しでさらに125%まで増える可能性があります。長期間金利が上昇し続けると、結果的に返済額は125%を超えて積み上がることがあります。

Q. 125%ルールで抑えられた分の利息はどうなりますか?

A. 消えるわけではありません。抑えられた分は元金の減りが遅くなる形で先送りされ、場合によっては未払利息として最終回や完済時にまとめて精算が必要になります。

Q. 125%ルールが適用されない住宅ローンはありますか?

A. あります。一部のネット銀行やフラット35の一部商品などでは採用していない場合があります。契約中の金融機関の商品説明書や契約書で確認する必要があります。

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出典:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」日本銀行「金融政策に関する決定事項等(2026年)」

本記事は一般的な情報提供であり、特定の金融商品の勧誘を目的とするものではありません。125%ルールの有無や計算方式は金融機関・商品により異なります。正確な試算は契約中の金融機関にご確認ください。(執筆:株式会社アールラボ)

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