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住宅ローン控除と繰上返済どっちが得?
損しない優先順位をFPが解説

「早く返すほど得」とは限りません。控除率と金利の関係で答えが変わる、正しい判断手順。(2026年7月・株式会社アールラボ)

「余裕資金ができたので繰上返済したい。でも住宅ローン控除が減るのはもったいない気もする」——これは住宅ローン相談で最も多い質問のひとつです。結論から言うと、ローン金利と控除率の大小関係答えが変わります。この記事では判断基準と試算例、そして見落としやすい「控除失効」の落とし穴を解説します。

1. 前提の整理:住宅ローン控除と繰上返済の効果

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)

現行制度では、原則として年末のローン残高に控除率0.7%を掛けた所得税(引ききれない分は一部住民税)から差し引かれます。控除期間や借入限度額は入居年・住宅の省エネ性能などで異なるため、ご自身の適用条件は必ず確認してください。ポイントは残高が大きいほど控除額も大きいことです。

繰上返済

繰上返済した元金には以後の利息がかからなくなるため、金利が高いほど・残期間が長いほど利息軽減効果が大きくなります。つまり繰上返済は「金利分の利回りで運用するのと同等の効果」を持ちます。

2. 判断基準:金利と控除率0.7%を比べる

ローン金利 < 控除率(0.7%) → 控除期間中の繰上返済は不利になりやすい
ローン金利 > 控除率(0.7%) → 繰上返済の利息軽減が勝りやすい
※所得税額が控除額より小さく控除を使い切れていない場合は、この限りではありません。

とえば金利0.5%で借りている場合、繰上返済で節約できる利息は年0.5%相当ですが、その分の残高を維持していれば年0.7%の控除が受けられます。この状態ではむしろ「借りたまま」の方が差し引きプラスです。逆に金利1.5%なら、控除0.7%を差し引いても繰上返済の効果が上回ります。

3. 試算イメージ:300万円を繰り上げる場合

残高2,500万円・残期間25年のローンで、300万円の繰上返済(期間短縮型)をした場合のざっくり比較です。

金利0.5%のケース金利1.5%のケース
繰上返済による利息軽減(概算)約35万円約115万円
失われる控除(概算・残り控除期間8年)約17万円約17万円
差し引き+約18万円だが、同額を年0.7%超で運用できれば逆転も+約98万円で繰上が明確に有利

※あくまで概算イメージです。実際の損得は残高・残期間・金利・所得税額・控除の残り年数で大きく変わります。ご自身の数字での試算が必須です。

4. 見落とし注意:繰上返済で控除が「失効」するケース

住宅ローン控除には償還期間10年以上」という要件があります。期間短縮型繰上返済で当初契約からの返済期間が10年未満になると、その年以降の控除が受けられなくなります控除期間が残っている方は、短縮後の返済期間を必ず確認してから実行してください(返済額軽減型なら期間は変わらないためこの問題は起きません)。

5. 実行前の3ステップ

STEP1:自分のローンの現状を数字で把握する

残高・残期間・金利から、現在の毎月返済額と総返済額を確認します。

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STEP2:控除の残り効果を確認する

年末残高×0.7%×残り年数が、これから受けられる控除のおおよその上限です。ご自身の所得税額で使い切れているかも確認しましょう。

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STEP3:繰上返済の前に「金利そのもの」を見直す

金利が高くて繰上返済を急ぎたい方は、その前に借り換えで金利自体を下げる方が効果が大きいことがあります。低金利に借り換えれば「控除を受けながら利息も減らす」両取りに近づきます。

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繰上返済の前に、金利を下げる選択肢もチェック

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6. よくある質問

Q. 控除期間中は繰上返済しない方がいいですか?

A. 金利と控除率0.7%の比較が基準です。金利が0.7%を下回るなら控除期間中は繰り上げない方が有利なケースが多く、明確に上回るなら繰上返済が勝りやすくなります。控除を使い切れていない場合は個別判断が必要です。

Q. 期間短縮型と返済額軽減型はどちらが得ですか?

A. 利息軽減効果は期間短縮型が大きいです。ただし返済期間が10年未満になると控除が失効する点に注意。毎月の負担を軽くしたいなら返済額軽減型が向いています。

Q. 繰上返済で控除が受けられなくなることはありますか?

A. あります。期間短縮型で当初借入からの償還期間が10年未満になると、その年以降の控除が失効します。実行前に短縮後の期間を必ず確認してください。

Q. 手元資金はどれくらい残して繰り上げるべきですか?

A. 生活費6か月〜1年分の生活防衛資金と、数年内に使う予定のお金(教育費・修繕など)は残すのが原則です。団信があるため、無理な繰上返済より流動性を優先する方が合理的な場合もあります。

「うちの場合は繰上返済・控除・借り換えのどれが最優先?」——教育費や保険も含めた家計全体での最適解は、名古屋のFP会社アールラボのFP相談をご利用ください。

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本記事は一般的な情報提供であり、特定の金融商品の勧誘を目的とするものではありません。住宅ローン控除の控除率・期間・限度額は入居年や住宅性能等により異なります。税制に関する最終判断は国税庁の最新情報をご確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。(執筆:株式会社アールラボ)

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